人新世の「資本論」

納得の1冊

実は、何度もタイトルとなっている「人新世」という言葉を読み返した。恥ずかしいことに、この言葉を知らなかった。一言で書くと、人類か地球上の生態系に大きな影響を及ぼしてからの史実ということだろうか。

私が読んだことのない、マルクスについて書かれているのだが、どうもマルクスについては一般的に認識されている書籍以外に、彼が考えていたこと、出版されていない書きかけの晩年の資料などがあり、それらは彼が若かりし頃発表していた内容を覆す者であるというのだ。

私は学者ではないので、それはともかく。

この本と、つい最近読んだ「ビジネスの未来――エコノミーにヒューマニティを取り戻す」が掛け合わされるように思えた。

いずれの本も、私には難解な文章で書かれてあるが、現在の経済状況は数字が勝手に増える状態にあり、実態を反映しておらず、その数字が一部に集約される構造となっている。
地球上で物質的には足りつつある世界になってきているのであるから、それを実現するように考えていってはどうか。
と書かれているように思える。

そこへのハードルがいくつもあるだろうし、そのハードルは進撃の巨人の城壁のように高く、決してハードルという高さではないかも知れない。

しかし、待ったなしの環境変化の中で、そんな悠長なことを言ってられるものであろうか?

いずれの本も、頭の良い人たちに分かる様に書かれているが、多くの人が理解出来る様な書き方で書かれると、この本に書かれていた3.5%が動くことが早く繰るのではないだろうか。私はその一員となっていると思っている。

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