COVID-19

新型コロナを「正しく恐れる」

全てを満たされた先進国に蔓延する、zero riskを求める動きが、新型コロナウイルスへの対応に拍車をかけているのではないだろうか。

テレビなどのメディアを見ると、よく分からないコメンテイターの皆さんが、右肩上がりのグラフを見ては「感染者が増えており、このままでは大変な状況になりますね」と繰り返す。
しかし、死亡者数を見ると海外と比較しても、よくこんな割合で収まっているなあと思う。

飲食店に出向くと、丈の低いアクリル板がテーブルに設置され、従業員は皆ニトリルゴムの手袋をはめているため、素手でサーブしているときよりも、何か衛生的で無いように見える。ニトリルゴム手袋をしているのであれば、消毒回数を増やしても良いだろうが、手袋をしているから対策済みですというアピールのようだが、見ていると衛生的にも悪くなっているようにしか見えない。

そんな中、ウイルス感染症の専門家が書いた書籍があることを知り手に取った。書かれている内容は、実に理路整然と、しかし悩みつつ発言された内容が聞き取られ、書かれている。

この書籍を読むのに、うーんめんどくさそうと思われる方は、後ろのP.251から前の方にめくりながら4ページだけを読んでいただきたい。それから、この本を読み進めるかを考えてもらっても構わないと思う。

ウイルスと細菌は全く別物であり、現在感染症の第一人者として表に立っている方の多くが、よく手細菌関係の学者、でなければ名誉職の方であるとのことだ。

7月に世界の239人のウイルス学者が連名で、WHOに新型コロナウイルスの感染経路について書簡を送っている。

その239名の中には少なくとも7名の日本人の名前も入っていた。

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アクリル板の衝立には意味が無いと思うが、来客が少ない飲食店の従業員は、時間を惜しむようにテーブル、椅子、メニューとアルコール消毒を続けている。そして、通常の飲食店で大規模な感染爆発が起きたとは聞いた事が無い。何か間違っている。
飲食店で通常に飯を食べたり、アルコールを飲んだりするだけでは感染しないのではないか。そんなことを考え、この本を読んでだ。
テレビなどのメディアでは、WHOの書簡に署名をしたウイルス専門家が、喧々諤々の議論をしたところを見せて頂きたい。その中で、導き出した答えを、庶民の経済か感覚を得意とする経済の専門家とを交え、一般的な社会でどのような行動が発生するのかを議論し、最終的に政治家が決断しては道だろうか。

一般庶民の生活が分からない人々が、ああだこうだと話していてもまともな判断は出来ないのではないと思う。最終決断は一般庶民の生活が分からない政治家でも現時点では仕方ないが、それらの情報ソースを集める方法を変える必要がある。

誰が見ても、なんだこれと思われるこのフェイスシールド。あたなが感染していたら、国会の主要メンバーは感染するのだから、誰か改めさせたら道だろうか。

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